認知症かも?と思ったとき家族がまずやるべきこと

安心

「最近母がおかしい。」

そう思ったのは、母が冷蔵庫に財布を入れていたのを見つけたときでした。
最初は笑い話のように感じました。でも、その数日後、同じことが起きました。

「年齢のせい。疲れているだけだろう。」と自分に言い聞かせながらも、心のどこかがざわついていました。

認知症かどうかを判断するのは医師です。でも、その前段階で「何かおかしい」と気づくのは、たいてい一緒に暮らしている家族です。だからこそ、最初の対応がとても大事だと、あとになって実感しました。

否定しない

私が最初にしてしまったのは、正そうとすることでした。

「さっき言ったよね?」
「なんで覚えてないの?」

今思えば、追い詰めるような言い方でした。本人も混乱しているのに、さらに不安を重ねてしまったと後悔しています。ある夜、母が小さな声で「最近、自分が信じられなくて怖い」と言ったとき、胸が締めつけられました。

もし同じように感じているなら、まずは否定しないでほしい。物忘れを指摘するよりも、「大丈夫だよ」と安心させることのほうがずっと大切でした。

事実の記録

次にやってよかったのは、感情ではなく事実を残すことです。いつ、どんな出来事があったのか。何回同じ話をしたのか。火の消し忘れは何度あったのか。なんとなくではなく、具体的に書き出していきました。

病院でそのメモを見せたとき、医師が「とても助かります」と言ってくれました。結果は軽度認知障害。まだ初期段階だったため、生活習慣の見直しと服薬で様子を見ることになりました。あのとき「もう少し様子を見よう」と先延ばしにしていたら、きっと後悔していたと思います

受診は勇気がいります。本人も嫌がるかもしれません。私もどう切り出せばいいかわからず、「最近眠れてる?一度先生に相談してみない?」と遠回しに伝えました。ストレートに「認知症じゃない?」と言わなかったのは正解だったと思っています。

そして、家族だけで抱え込まないこと。これが本当に大事でした。

私は最初、兄弟にもなかなか言えませんでした。「大げさかもしれない」と思ったからです。でも、共有した瞬間、気持ちが軽くなりました。さらに地域包括支援センターに相談したことで、介護保険や今後の選択肢が見えてきました。知らないことだらけだったと気づきました。

認知症は、ある日突然すべてが変わるわけではありません。ゆっくり、少しずつ進みます。だからこそ、早めに動くことが本人を守ることにつながります

それと、少し現実的な話になりますが、お金や契約の整理も早めがいいです。通帳の場所、保険の内容、暗証番号の管理方法。元気なうちに一緒に確認できたことは、後から振り返ると本当に助かりました。話しづらいテーマですが、「今後のために確認しよう」と前向きに伝えると受け入れてもらえました。

あのときの私は、不安でいっぱいでした。正解がわからず、インターネットで何度も検索しました。でも今思うのは、完璧な対応なんてないということです。

大切なのは、見て見ぬふりをしないこと。そして、一人で抱え込まないこと。

もし今、「もしかして」と感じているなら、その感覚は大事にしてください。気のせいで終わるなら、それはそれで安心です。でも、早めに動けば選択肢は広がります。

不安になるのは、親を大切に思っているからです。

もしあの日の私に言うなら、「怖くても、一歩だけ動いてみて」と伝えます。あなたも、まずは小さな一歩からで大丈夫です。

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