高齢の親はまだ元気。そう思っていたのは、実は私のほうでした。
母が74歳のとき、電話で同じ話を短時間に何度も繰り返しました。その瞬間、胸の奥がざわっとしました。大きな異変ではない。でも、確実に何かが変わり始めていると感じたんです。
高齢の親をもつと、いつか考えなければいけないのが「見守り」と「介護」。けれど実際は、何から始めればいいのか分からない人がほとんどだと思います。実際私もそうでした。
ここでは、実際に私が動いてみて分かったことを書きます。
小さな違和感を大事にする
介護というと、倒れる・入院する、といった大きな出来事を想像しがちです。しかし、現実はもっと静かです。
- 冷蔵庫に同じ食材がいくつも入っている。
- 薬が減っていない。
- 部屋の片づけが少しずつ追いつかなくなる。
最初は気のせいかと思いました。でも、その「気のせい」が積み重なります。
私が最初に始めたのは、週に1回の電話と月1回の訪問です。特別なことではありません。ただ、必ず続けると決めました。これだけで変化に気づきやすくなります。
見守りは機械よりも人間関係
私は見守りカメラやセンサーも検討しました。月額3,000円前後のサービスもあります。便利なのは分かっていましたが、母は強く嫌がりました。「監視されているようで落ち着かない」と言われました。
そこでやったのはもっとシンプルなことです。
毎朝LINEで一言送り、夜に短い電話をする。
近所の方に「何かあれば連絡をください」と軽くお願いする。
近所の人に助けてもらうのも一つの手だと思います。
アナログですが、母の表情は明るくなりました。誰かが気にかけているという安心感は、想像以上に大きいと感じました。
介護は突然ではなく、じわじわ進む
75歳のとき、母は階段でつまずきました。幸い骨折はありませんでしたが、その日から私の意識は変わりました。
介護保険の申請方法を調べ、市役所に問い合わせました。申請自体は無料で、思ったより手続きは難しくありませんでした。もっと早く動いてもよかったと感じた瞬間でした。
元気なうちに情報を集めておくだけで気持ちはかなり違うと思います。
お金の話は避けない
正直、これが一番難しい問題だと思います。
年金はいくらあるのか。貯金はどのくらいか。医療保険の内容はどうなっているのか。
最初は聞けませんでした。でも、いざというとき困るのは家族です。私は入院の話をきっかけに自然に切り出しました。
結果として、通帳の保管場所や保険証券の確認ができました。重たい話題ですが、早いほうが後悔は少ないと感じています。
一人で抱え込まない
介護は精神的にも体力的にも負担が大きいです。私は最初、自分がやらなければと思い込みました。でも仕事との両立は想像以上に大変でした。
地域包括支援センターに相談したとき、専門の方が丁寧に話を聞いてくれました。第三者に話すだけでも、気持ちはかなり軽くなります。
頼ることは甘えではなく、むしろ長く続けるための工夫です。
まとめ
見守りや介護対策は、特別な準備から始まるわけではありません。
少し気にかけること。
小さな変化に目を向けること。
必要な情報を早めに集めること。
完璧を目指す必要はないと思います。私自身、今も迷いながら進んでいます。それでも、動き始めてよかったと感じています。
もし少しでも気になることがあるなら、まずは一本の電話から始めてみてください。それが見守りの第一歩になります。


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